毎年秋に開催される「エリアボートショー」は、10月12日~14日に予定されていた「横浜ボートフェア」が台風の影響で中止されたため、この「関西フローティングボートショー」が唯一のエリアボートショーとなってしまった。
初日は生憎の雨の中での開幕となったが、予報では天気は回復の方向にあり、また、出展社数も年々増加し、秋の商戦に向け各社のスタッフは元気一杯の様子であった。

初日の10月25日09時40分から降りしきる小雨の中、開会式が執り行われ、実行委員長である日本マリン事業協会・関西支部長の挨拶に引き続き、後援をいただいた国土交通省・神戸運輸管理部・船舶産業課長、会場をご提供いただいた新西宮ヨットハーバー社長の挨拶により3日間のボートショーが開幕した。
関西フローティングボートショーと同時開催で「関西中古艇フェア2019」も開催されたが、市場の中で中古艇が枯渇している状況を反映してか、中古艇フェアへの出品艇は例年の10~15艇を大幅に割り込み、わずか7艇のみの出品という状況となった。

初日は平日(金曜日)でしかも小雨という悪条件にも関わらず、ボート免許国家試験期間である日本海洋レジャー安全・振興協会さんの実施している体験試乗会には開場と同時にお客様がお越しになるなど、熱心なマリンファンにとって非常に有意義なイベントであることを再認識できた。
また、各社の試乗会も非常に購入意欲の高い方が来られている様子で、契約に結び付く可能性の非常に高い商談が数多く繰り広げられていた。

今年の最大の目玉は、例年「高級輸入車」の出展はあったものの、ついに「ロールスロイス」が登場した事で、近年のSUVブームに伴い、ロールスロイスが出した真っ赤なSUV「カリナン」が来場者の注目を集めていた。
ロールスロイスのイメージは「運転手付き」だが、ご自分でハンドルを持つ、という富裕層のための車として、この「カリナン」シリーズが今一番売れている事やイギリス車でありながら日本国内でも左ハンドル仕様が人気がある事など、車業界においても様々な動きが或ることをお聞きする事ができた。

ヤマハでは、海上展示としてフラッグシップモデルであるEXULTシリーズの内、EXULT45を除くEXULT43、EXULT38、EXULT36をラインナップし、その他にもSR320FB、DFR-36FB、DFR-33、YFR-27EX他社を圧倒する迫力のある出展となっていた。
YFR-27EXは、ワイズギアによって最新の航海計器や用品がフル艤装されており、単にボートの試乗だけでなく、航海計器類の取り扱い説明を兼ねた試乗を行っており、ボートオーナーの方を中心に熱心な質問が飛び交っていた。
さらに、陸上にも242Limited S E-Series、AR240、AR195の3隻を並べ、次々に訪れるお客様対応に追われていた。

試乗では、神戸六甲アイランドに係留されていた大型フェリーの直ぐそばまで接近して走り、大型フェリーの迫力に圧倒されながらの約20分間のクルージングを楽しむ事ができた。

ボートショー会場内には、ボート・エンジンメーカーのみならず、航海計器の専門メーカー、部品・用品ショップ、関西近隣マリーナなどのブースも軒を連ね来場者の目を引いていた。
天候の回復した土・日曜日には来場者も急増し、試乗申し込みテントやヤマハボート免許・シースタイル受付コーナーでは朝からお客様が一杯の状態が続いていた。
また、土日にはフィッシングセミナー、ヤマハ電動アシスト自転車「PAS」の試乗会、ボートのふしぎ発見コーナーなどのイベントも行われ、いずれのイベントも満員の盛況ぶりであった。

ボートオーナー、マリンファンのみならず、地元の方にとってもすっかり定着した感のある「関西フローティングボートショー」は、試乗あり、体験あり、また、用品バーゲンなども含めた総合的なマリンイベントとして今後も大いなる発展を目指してもらいたい。

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