全国各地で開催される「エリアボートショー」の流れを受け、東北エリアではヤマハ単独での開催となるYAMAHA BOAT SPRING FESTAが開催された。
開催会場となっている「塩釜市漁業協同組合 釜の淵」は、漁協が運営するボート係留・保管場所で、約150隻のプレジャーボートが係留されており、漁業とレジャーの連携という点では全国的にも非常に珍しい場所である。

毎年このイベントの取材に来ているが、例年は桜がようやく満開を迎える時期であり、日差しがあっても海上に出ると肌寒くジャンパーが手離せない状況であったが、今年に限っては春を一気に飛び越えて「夏」の陽気の中での開幕となり、スタッフ・来場者もTシャツ1枚という絶好のクルージング日和。
天気予報では2日間共晴れの夏日が予想されており、ご家族連れは行楽地に出掛けるためボートショーへの来場が少なくなる事も懸念される中、初日の09時15分からの朝礼が行われ、2日間のイベントが開幕した。

試乗艇として、DFR-33、SR320FB、AR210、YFR、YFR-24、SR-X 24の6隻を用意。
東北エリアに初お目見えとなったDFR-33と定点保持機能が追加され、より操作性の向上したSR320FBに人気が集中し、ひっきりなしにお客様が試乗されていた。
また、ボート免許の国家試験機関の海洋レジャー安全・振興協会、JEIS(日本船舶養成協会)の2団体も教習専用艇として開発されたFR-20LSを使用した「体験操船会」を開催しており、免許をお持ちでない方でも操縦をさせてもらえるとあって大人気であった。

船外機艇として初めてヘルムマスターを搭載し、ジョイスティック1本でボートを360度好きな方向に進める事ができるSR320FBは、今年新たに「定点保持機能」が追加され、また、コントロールパネルもCL7・GARMINが採用されより使い勝手が良くなっており、ジョイスティック1本で左右に平行移動する様子に皆さん驚かれていた。

陸上テントには、航海計器メーカーさんのブースも用意され、最新の航海計器や操舵装置なども展示されており、熱心なお客様からの質問攻めにあっていた。

試乗では、真夏の様な天候の中、約20分間の大小様々な島が点在する松島湾の中でのクルージングを満喫する事ができた。

会場となった「釜の淵」という場所は、塩釜市漁業協同組合が管理・運営をするマリーナであり、桟橋には給水用のホースも引かれており水洗いもでき、専用の給油桟橋も設けられ、油種もハイオク・レギュラーガソリンの他、軽油・A重油まで用意されており、保管艇のみならず、近隣のマリーナに保管しているボート・マリンジェットなども給油のために立寄る場所となっており、漁船とプレジャーの境界がなく利用されている場所である。
保管料も20フィートで年間12万円程度とリーズナブルで、マリン事業者としては販売後の保管場所として最適な環境が用意されているのは羨ましいかぎりである。

ご来場者には抽選会なども用意され、親子で仲間で心ゆくまでボートの魅力を体感いただけるイベントとなっていた。
「天気が良すぎる」心配はあったものの、昨年以上の来場者でにぎわいを見せた2日間であった。

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